このコーナーは平成17年2月初旬から休止しておりましたが、11月下旬から再開をいたしました。
休止期間中にも世間の動向等、いろいろ感じる出来事などはあり、記録にとどめておりました。現在、それらを徐々に公開しております。
そのため、今頃こんなことを書いているのかと思われると思いますが、ご了承下さいますようお願い申し上げます。
ナレーション都教委の通達にもかかわらず、去年は243人の先生が処分を受けました。
1月13日、都教委は201の都立高校の校長、全員を集めました。卒業式での国旗国歌の徹底は、きわめて重要な教育課題だと言い渡しました。
都教委 賀澤恵二課長「通達以前の都立高校の一部には、入学式や卒業式等の儀式的行事において、国旗がピアノの陰、カーテンの陰に置かれたりするなど、参列者から全く見えない位置におかれたり、一部の学校では、指導すべき立場の教員のほとんどが国歌斉唱時に起立しなかったりするなどの不適正な実態が少なからずございました。正に寒々とする卒業式、入学式であったのではないか」
ナレーション都教委の通達にもかかわらず、去年は243人の先生が処分を受けました。
深川高校の松葉幸男校長も出席していました。処分者は出したくない、都教委の通達に従って職務命令を出すしかないと考えています。
校長先生「もちろん、先生方の中にはね、それをすべて納得してやっていただいてるわけじゃありません。そういう中でですね職務命令も出してきちんと実施するとい(不自然に途切れる)」
ナレーション2月、深川高校で卒業式の進め方を確認する職員会議が開かれました。50人の先生の中には、国旗国歌に抵抗が無い人や、国旗国歌をむしろ大切だと考える人もいます。本音の議論がしたいと、会議の撮影は認められませんでした。
(会議録から)
「卒業式で校長は、憲法にある、思想・良心の自由についてどう伝えるつもりなのか」
「それは教科の中で指導すべきことである」
「生徒に立たなくてもいいかと聞かれたら、どのように答えるのか」
「立って歌うよう指導することが当然である」
ナレーション国旗・国歌について先生の考え方はさまざまですが命令による押し付けはおかしいと疑問の声が相次ぎました。校長は1時間に渡って都教委の方針に理解を求め続けました。
会議の後、校長と副校長は国歌斉唱で立つよう命じる職務命令書を作りました。都立高校で個々の先生に文書による命令が出されることはかつてありませんでした。
卒業式の十日前、校長は職務命令書を先生一人一人に手渡しました。渡した時間や場所を副校長が漏らさずチェックします。処分を巡って訴訟が起きる場合に備えて正確な記録を残しておく必要があるからです。
白坂教諭「やるしかないですね」
ナレーション音楽の白坂先生にはピアノの伴奏が命じられました。
式の前日、体育館で会場の設営が行われました。校長が通達どおり、舞台の壇上正面に国旗を掲げるよう指示します。ピアノの伴奏についても、曲の速さや音量が細かくチェックされました。白坂先生は卒業式でピアノを弾くかどうかまだ迷っていました。生徒にも心配されたといいます。
白坂教諭「先生達が処分されるんなら私が立ちますけれど」っていう聞き方をした生徒がいてぇ、そういう時に私達はいいよ気にしなくて大丈夫だよ、反対に生徒に心配されて、なんかねつらいですね、私達」
ナレーション卒業式当日、先生や生徒が体育館に入場して国旗に向き合いました。会場には都教委の担当者も来ていました。立つかどうかギリギリまで迷っている先生もいました。迷う先生の撮影は認められず、国歌斉唱の瞬間は離れた場所から固定カメラで撮影することになりました。
「国歌斉唱、皆様ご起立ください」(君が代斉唱)
ナレーション白坂先生はピアノを伴奏しました。先生は全員国旗に向かって立ちました。取材に対して先生達がこの時の思いを手紙に綴ってくれました。
司会が国歌斉唱と言ったとき、体育館中に緊張感が走ります。目を光らせる管理職と教育委員会、自分はここで起立していいのだろうか。なぜこのような瞬間が卒業式の中にあるのでしょうか。
生徒には自分の考えで行動できるような人間になるように言ってきたのに、現実には自分は起立させられている。
あの歌がすごく長く感じられました。まだこんなことが続くのかと思うと暗澹たる気持ちです。
国谷ご覧いただきました都立深川高校のように、国旗国歌についての職務命令は、都立の高校や養護学校の先生全員に卒業式の前に手渡されました。
で、今年の都立高校の卒業式ではおよそ50人が命令に従わなかったとして処分される見通しとなっています。徹底した指導を行っています、東京都教育委員会、横山教育委員長に先ほど聞きました。